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【お金の話】日本への留学を望むウズベク人、彼から受けた相談とは

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いつものように出勤し一日の活動を終え、家路に着く。このごろは文化の違いを少しずつ受け入れることができるようになってきたからか、ストレスがあまりない。とはいえまだまだ言語の壁は高く、日々精進しなければと寒空を眺めながら思う。

自宅でコーヒーを飲んでいると知らない電話番号からの着信履歴が3件残っていた。

「はい、もしもし」

続きは以下よりお読みください!

 

 

やはり基本的に知らない電話番号からの着信は無視すべきだろう。わたしも電話帳に登録していない、つまり名前が表示されないときには応答しないようにしている。ところが今回は同じナンバーから3件続けて着信が入っている。知らない番号だがもしかしたら知人が助けを求めているのかもしれない。

 

ウズベク人はよく他人の携帯端末をつかって電話をかける。断りなしに使うわけではないが、ウズベキスタンの通信機器は前入金制度であるため、気がつくと通話料金が底をついていることも多いようだ。助け合いの心をもっているといえば聞こえはよいが、自己管理力の不足ではと嘆きたくなることもある。

 

「はい、もしもし」

「こんにちは、ユージサン、元気?調子はどう?」

 

聞き覚えのある声だ。

あ、以前にフェルガナにあるホテルのロビーで話をしたお兄さんの声だ。日本で働いた経験もあって日本語が少し話せる。あのときは色々と助けてもらった。

 

「これから食事に行きませんか?ソウダンがあります。」と流暢な日本語で誘われ、19時をめがけて近くのウズベク料理屋に向かう。

 

「こんにちは、ユージサン、元気してた?フェルガナはどう?」やたらとフランクな人だ。「言葉はまだうまく話せないけど、生活には随分慣れてきました。」

 

ビールを飲みながら20分ほど雑談をする。

 

「それでね、ユージサン、今日はソウダンがあります。ワタシはむかし、日本へいきました。3ヶ月くらいね。そこでアルバイトをしてお金を稼ぎました。あのときは楽しかった。それでね、ワタシも30歳を過ぎているでしょ?もう一度日本へ行きたいです。日本語の専門学校にいったあと、大学にいきたい。東京で農業を勉強してウズベキスタンでブドウを作りたい。日本で勉強すれば大丈夫でしょ?ワタシ日本語を話せるから、日本にいきたいと思っています。」

ふむ、話の筋は通っていてビジョンもあるようだ。

 

ーそれで、あなたはわたしに何を望んでいますか?

 

「お金を貸してホシイ。3000ドル。日本語の学校に入るためです。日本では働いてアルバイトをして、後でユージサンに返します。」

予想はしていたが、いざ口にされると自分としても戸惑いというかなさけというか、なんとか協力したい気持ちになる。

「昔、フェルガナで働いていたボランティアは他の大学生にそうやってお金を渡していました。ユージサンはどうですか?

 

確かに数年前にフェルガナに赴任していた隊員が個人で資金協力をし、日本への留学プログラムをたて運営している。言語センターの生徒も数人お世話になっている制度だ。

 

ーそういうかたが日本にいるには知っています。だけど僕は結婚もしていないしそもそも3000$という大金は持っていません。JICAからは必要な生活費しか支給されませんから。残念ですが協力はできません。

 

「そうですか、ワカリマシタ。」寂しそうな表情を浮かべているようにみえたのは気のせいではないだろう。

 

ーですが日本にいる人を紹介することはできますし、お金以外の協力は何でもしますよ。「そうですか、ありがとうゴザイマス。」

 

ウズベク人の夢を絶つようなことをしてしまったのは少々心が痛む。しかしこういったケースは海外でよく遭遇する。自分の立場と理由を明確に伝える勇気と行動力が必要だ。JICA隊員の現地生活費は日本国民の血税から支払われている。使い方を見誤ることは原則避けなければならない。

 

ウズベク人はよくお金の話を持ちかけてくる。「パンを買ってきて、お金はあとで渡すわ」「カードの残高がなくなったから5000スム貸してほしいの」

 

貧富の差が激しい途上国ではこういったお金の貸し借りが日常茶飯事だ。感謝もしてくれるし、返ってくる保障のある信頼のおける現地人には上限を決めて融資することもある。もちろん基本的には受け付けないが、理由を聞かずに門前払いというのはあまりに人間味に欠ける、とわたしは思う。

まずはそのお金を使ってなにをしたいのか目的を明確に聞き、自分の立場をしっかりと伝えてから融資の判断をしたい。

ウズベク人のお金に対する価値観を知ることができた一件だった。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!